スーダン東部のゲダレフという街で僕等が宿泊していた、『セティ・ホテル』はホテルとは名ばかりで、おせじにも快適とは言いがたい安宿だったけれど、でも僕にとってひとつだけ良い点があった。それはデッキチェアを備えた屋上である。
そこからの眺めは美しいとか、特別なものが見えるとか、そういうことは全然無いし、季節が夏だけに昼間はとてつもなく暑かったけれど、夕暮れ時にこの屋上で煙草を吸いながら街行く地元の人々を眺めていると、とてもリラックスすることができた。
またこの屋上ではなかなか興味深い人物と知り合う機会もあった。その人物はスーダン人の中年男性だったが地元の人間というわけではなく、僕等と同じでこのホテルの宿泊客だった。お互いに自己紹介をしてみたところ、彼は商人で、アジアの中東地域からアフリカの北部・東部・中部の国々を飛び回って様々な商品を売買しているという。 |
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